関西を中心に路線網を持つ近鉄(近畿日本鉄道)。近鉄には有名な観光特急しまかぜがあります。しまかぜは人気というだけあって、車内はとても快適で、満喫するには1回の乗車では足りないぐらいです。どんな電車なのか、まだ乗ったことが無い方も、このブログを読めば乗ってみたくなりますよ?(←そうであってほしい)
しまかぜに乗るだけでも楽しいのですが、それだけではありません。近鉄は奈良を中心に、沿線に歴史スポットがたくさんあります。それは車窓からも見ることができます。今回は、しまかぜ(賢島→京都)の車窓からどんな歴史が見えてくるのかも併せて紹介します。
※第1回目はしまかぜの紹介のみです。史跡等は第2回目からです。
しまかぜ揃い踏み
しまかぜは長い歴史のある近鉄の中で初めて誕生した観光特急で、高い人気を誇っています。
今回紹介するのは三重県の志摩にある賢島駅から京都駅までです。
途中、伊勢・奈良・京都といった歴史では有名な地域を通ります。そのため、しまかぜの車窓からは遺跡や城、寺院等を見ることができます(車窓なので、短時間で、しっかり見えるわけではありませんが)。
さて、賢島駅ではしまかぜ3編成の揃い踏みを見ることができます。これは3編成の終着駅・始発駅である賢島駅でしか見られない光景です。貴重なしまかぜが並んでいる光景は圧巻です。しかも、時間帯によっては、3編成に加えて伊勢志摩ライナーやアーバンライナーも並びます。


座席(プレミアムシート)
しまかぜの座席(プレミアムシート)は高級感のある革製です。リクライニングやレッグレストがあり、かなりリラックスできます。背もたれには電動マッサージ機能もあります。
リクライニングを最大まで倒し、レッグレストを出すと、電車とは思えないぐらい気持ち良いです(バックシェルが欲しい…)。
窓はひじ掛けの少し下から荷棚近くまであり、とても大きく、車窓もしっかり見えます。


私が乗った時は先頭車の前から4列目でしたが、前面展望も少し見えました。
通常席(プレミアムシート)は2人席と1人席があります。それ以外にも、グループ用の半個室(サロン席)や個室(和風・洋風)もあります。

※和風個室は利用者がいなかったため、入口から撮影。
カフェ車両
しまかぜにはカフェ車両があり、松阪牛カレーやスイーツを食べることができます。
席も1階と2階があり、2階は眺めが良く、景色を楽しみながら食事等ができます。

1階は席数が少ない分、落ち着いた雰囲気です。低い位置にあるので、普段とは違う景色が見えるのも面白いです。また、カーテンの色や柄が昔の特急のカーテンに似ていて、昔の特急に乗り慣れた方には懐かしいかもしれません。


2階建て車両は近鉄の伝統です。昭和33(1958)年に登場した近鉄のビスタカーは、高速電車としては世界初の2階建て車両でした(近鉄ホームページ。最終閲覧令和6年10月25日。)。日本初ではなく、世界初というのが驚きです。
近鉄では現在も後継のビスタカーをはじめ、しまかぜ(カフェ車両)・団体専用列車の楽といった2階建て車両があります。また、ひのとり(先頭・最後尾車両)・しまかぜ(先頭・最後尾車両)といったハイデッカー車両(2階建てではないが、高い位置に客室がある車両)も走っています。
近鉄の伝統といえば、しまかぜでは紙おしぼりが一人一人に配られます。これも近鉄が昔行っていたサービスです。現在通常の特急車両では配付されませんが、洗面コーナーには紙おしぼりが設置されています。
カフェ車両に話を戻します。鳥羽駅や宇治山田駅・伊勢市駅からは多くの乗客が乗って来ますが、賢島駅出発直後はまだ乗客が少なく、カフェにはあまり待たずに入れると思います(私は待たなかった)。人気メニューの松阪牛カレーは、値段は少し張りますが、それに見合うだけの美味ですよ。

鳥羽駅や伊勢市駅出発直後のカフェは混み合うと思いますが、名張駅のあたりまでくると比較的入りやすくなります。ただ、スイーツセットは人気なので、この頃には売り切れていることもあります。スイーツセットが欲しい場合は賢島駅~鳥羽駅間が良いでしょう(鳥羽駅や伊勢市駅から乗った場合は混雑覚悟で行きましょう)。 私が行った時もスイーツセットは売り切れだったので、しまかぜソーダにしました。

ソーダに乗っていたアイスは押さえると沈むので、食べるのにはちょっと苦労(笑)でも、ソーダもアイスも見た目より量があって美味しいです。混んでいないとカフェ車両でゆっくりとくつろげます。
ちなみに、ソーダに限らず、飲み物に付いてくるコースターは使わず、記念に持ち帰るのもありですよ。
しまかぜの車内は本当に素晴らしく、紹介すべき事が多すぎて、今回は車窓の紹介までたどりつきませんでした。次回こそ、車窓から見える歴史を紹介します。
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